LGBTQ+に関する用語をわかりやすく解説していると、韓国で話題となっている「YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)」さんのブログ。 これをご本人の許諾のもと日本語に翻訳し、日本のみなさんにもお届けします!

講座一覧を見る:https://trponline.trparchives.com/magazine/rensai/lgbtqword/

日本のみなさん、こんにちは。
YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)です。

今回は、「ジェンダーと性自認の種類」について一生懸命、資料を作ってきました~!

ジェンダーと性自認の種類(資料作成:2020.03.15)

 

ジェンダーと性自認の種類

バイナリージェンダー(Binary Gender)

binary:2つの部分の
伝統的な見方での男性と女性。

ジェンダーを2つのみで区分したとして
「gender binary:性別二元制」と表現します。

「私は男に生まれた男だ」
「私は女に生まれた女だ」
としたらバイナリーです。

 


ノンバイナリージェンダー(Non-binary Gender)

non:~ではない
伝統的な見方での男性と女性ではない性別。
例)トランスジェンダー、ジェンダークィアなど。

上記のバイナリージェンダーではない、すべての人々がここに該当します。
俗語でイニシャルを取って「nb」または
このイニシャルを音読して「enby:エンビー」とも呼びます。

 


シスジェンダー(Cisgender)

cis:こちら側の
指定性別(生まれたときに割り当てられた性別)に違和感のない人。
例)指定性別が男性で性自認も男性。

前述の
「私は生まれたとき男に割り当てられた男
「私は生まれたとき女に割り当てられた女
としたらシスジェンダーです。

 


トランスジェンダー(Transgender)

trans:あちら側の
指定性別に違和感を持ち、性別を越境して生きようとする人。
例)指定性別は男性だけど、性自認は女性。

性別適合手術の有無とは関係がなく、
性別適合手術をした場合は、トランスセクシュアル(transsexual)とも呼びます。
トランスジェンダーのカテゴリーにノンバイナリージェンダーが含まれます。

 


MTF

MTF:Male to Female
指定性別は男性だけど、性自認は女性のトランスジェンダー。

トランス女性(trans woman)とも呼びます。

 


FTM

FTM:Female to Male
指定性別は女性だけど、性自認は男性のトランスジェンダー。

トランス男性(trans man)とも呼びます。

 


トランスフェミニン(Transfeminine)

feminine:女性的
指定性別は男性だけど、著しく「女性的」な性自認またはジェンダー表現を持つ人。
例)トランス女性または「女性性」が優勢にあるノンバイナリー。

A.
指定性別=男性
(生まれたとき男に割り当てられる)
性自認=主に「女性的」
(女性、デミガールなどの、主に「女性的」な性自認を持つ)

B.
指定性別=男性
(生まれたとき男に割り当てられる)
ジェンダー表現=主に「女性的」
(ヒールを履いて、化粧をして、スカートを着るなど、社会的に「女性的」と思われるジェンダー表現を主にする)

「女性性」が優勢にあるジェンダーフルイド、「女性性」が優勢にあるマルチジェンダー、「女性性」が優勢にあるノンバイナリージェンダーなどの場合、
トランスフェミニンであると言えます。

 


トランスマスキュリン(Transmasculine)

masculine:男性的
指定性別は女性だけど、著しく「男性的」な性自認またはジェンダー表現を持つ人。
例)トランス男性または「男性性」が優勢にあるノンバイナリー。

A.
指定性別=女性
(生まれたとき女性に割り当てられる)
性自認=主に「男性的」
(男性、デミボーイなどの、主に「男性的」な性自認を持つ)

B.
指定性別=女性
(生まれたとき女に割り当てられる)
ジェンダー表現=主に「男性的」
(メンズを着て、髪を短く切りなど、社会的に「男性的」と考えているジェンダー表現を主にする)

「男性性」が優勢にあるジェンダーフルイド、「男性性」が優勢にあるマルチジェンダー、「男性性」が優勢にあるノンバイナリージェンダーなどの場合、
トランスマスキュリンであると言えます。

 


アジェンダー(Agender)

a:無
ジェンダーがない。

どんな性別にも属していません。

 


ジェンダーレス(Genderless)

less:ない
ジェンダーがない。

アジェンダーが、ジェンダーがない「ジェンダー」だとしたら、
ジェンダーレスは、ジェンダー自体が最初からないのです。
しかし、だいたい大きな区別なく混用されています。

もう少し詳しい解説は[第3回]をご覧ください。
[第3回]を参照:https://trponline.trparchives.com/magazine/lgbtqcourse/11007/

 


グレージェンダー(Graygender)

gray:グレーゾーン
ジェンダーを微かに感じる。

ジェンダーをほぼ感じませんが、
完全にないとするまでではなく、微かに感じることはあります。

 


デミジェンダー(Demigender)

demi:半分または一部
特定のジェンダー、もしくはジェンダー自体を部分的にだけ感じる。

特定のジェンダーやジェンダー自体を感じてはいますが、
「100%そのジェンダーである」または
「100%ジェンダーがある」というには
その特定のジェンダーやジェンダーということ自体に少し距離を感じるのです。

例えば、
デミジェンダーに含まれる
デミガール(demigirl)の場合は、
自分を女性だと思ってはいますが
完全な女性だと思うには、女性という性別に少し距離を感じるのです。

同様に
デミボーイ(demiboy)の場合は、
自分を男性だと思ってはいますが
完全な男性だと思うには、男性という性別に少し距離を感じるのです。

 


アンドロジン(Androgyne)

andro:男性/gyne:女性
男性と女性が混合された性別。

男性と女性が1人の個人に共存していて、
男性と女性を同時に感じることも、
男性と女性の間で2つのジェンダーの割合が異なると感じることもあります。
例)男性70%、女性30%

ジェンダーが全く含まれていない、中性という概念もあります。

 


ニュートロワ(Neutrois)

[フランス語]neture:中立/trois:数字の3
男性でも女性でもないと感じ、第3の性自認を持っている。

「中性」という文脈でいえば、アンドロジン(androgyne)と似ていますが、
アンドロジン(androgyne)は男性や女性が含まれることがあり、
ニュートロワ(neutrois)は男性も女性も含まれていないという点で違いがあります。

ニュートロワ(neutrois)は、男性または女性の特性を明確に表している自分の体に不快感を持っている場合が多く、性別の特性が現れないように中性化するための手術を施す人もいます。

 


バイジェンダー(Bigender)

bi:両方または二重
2つの異なる種類のジェンダーを持っている。

状況や心理状態に応じて、1つのジェンダーから他のジェンダーへの移行が行われます。

例えば、男性女性の性自認を持つバイジェンダー(bigender)は、ある日は(またはある状況では)自分が男性だと感じて、またある日は(またはある状況では)自分が女性だと感じます。
2つのジェンダーを同時に感じることも、
2つのジェンダーを異なる割合で感じることも、
1つのジェンダーだけを感じることもあります。

例)
Day 1:男性100%、女性0%
Day 2:男性80%、女性20%
Day 3:男性50%、女性50%
Day 4:男性0%、女性100%
Day 5:割合関係なく男性、女性を同時に感じる

1つのジェンダーから他のジェンダーへの完全な移行が行われる必要はなく、
それぞれのジェンダーがどんなものであるかは問いません。

例)
組み合わせ1:男性、女性
組み合わせ2:男性、アンドロジン
組み合わせ3:アンドロジン、アジェンダー
組み合わせ4:女性、ジェンダークィア

 


トライジェンダー(Trigender)

tri:数字の3
3つの異なる種類のジェンダーを持っている。

状況や心理状態に応じて、1つのジェンダーから他のジェンダーへの移行が行われます。

バイジェンダー(bigender)にジェンダー1つを加え、3つのジェンダーを行き来すると考えてください。
こちらも1つのジェンダーから他のジェンダーへの完全な移行が行われる必要はなく、
それぞれのジェンダーがどんなものであるかは問いません。

例)
組み合わせ1:男性、女性、アンドロジン
組み合わせ2:男性、女性、アジェンダー
組み合わせ3:女性、アンドロジン、アジェンダー
組み合わせ4:アンドロジン、ニュートロワ、アジェンダー

 


ジェンダーフルイド(Genderfluid)

fluid:液体、流動的な
性自認が一定ではなく、状況や心理状態に応じて、液体(fluid)のように流動的に変わる。

状況や心理状態に応じて、1つのジェンダーから他のジェンダーへの移行が行われます。

いくつのジェンダーへの移行が現れるかは問いません。
(2個である可能性も、10個である可能性も、100個である可能性も…)

例)
Day 1:男性80%、女性20%
Day 2:男性40%、女性60%
Day 3:アジェンダー100%
Day 4:アジェンダー50%、アンドロジン30%、男性20%
Day 5:割合関係なく男性、女性、ジェンダークィアを同時に感じる

このように流動的に様々なジェンダーへの移行が行われます。

 


ジェンダーフラックス(Genderflux)

flux:流動、流れ
ジェンダーの強度が時と状況に応じて変わる。

ある線状の片方の端は、ジェンダーがない状態、
もう片方の端は、ジェンダーがある状態だとすれば、
その中で行ったり来たりするのです。

この時のジェンダーは、1つ、または1つ以上の場合もあります。
どんなジェンダーを、いくつ持っているのかは、重要ではありません。

例1)
Day 1:女性100%
Day 2:女性20%、ジェンダーを感じない80%
Day 3:女性80%、ジェンダーを感じない20%
Day 4:女性0%、ジェンダーを感じない100%

例2)
Day 1:男性0%、女性100%
Day 2:男性20%、女性20%、ジェンダーを感じない60%
Day 3:男性10%、女性80%、ジェンダーを感じない10%
Day 4:男性0%、女性0%、ジェンダーを感じない100%

 


パンジェンダー(Pangender)/オムニジェンダー(Omnigender)

pan:全て含める/omni:全ての
全てのジェンダーを持っている。

この世の中にあるすべて~~のジェンダーを全部! 持っているのです。

 


ポリジェンダー(Polygender)/マルチジェンダー(Multigender)

poly:多くの/multi:多数の
色んなジェンダーを持っている。

 


ジェンダークィア(Genderqueer)

queer:風変わりな、奇妙な
ジェンダーが性別二元制を超越し、男性でも、女性でもなく存在している。

ノンバイナリージェンダーと似たような意味で使われていて、
トランスジェンダーのカテゴリーに含まれます。

 


ジェンダーノンコンフォーミング(Gender Nonconforming)

nonconform:従わない
社会の伝統的なジェンダー規範に従わないジェンダーまたはジェンダー表現。

ノンバイナリージェンダーと似たような意味で使われていて、
トランスジェンダーのカテゴリーに含まれます。

ジェンダーだけでなく、
ジェンダー表現
つまり、性別や性自認に関係なく、
ジェンダー表現(外的にジェンダーを表現する方式)が社会の伝統的なジェンダー表現の方式と異なる場合、
ここに属します。

 


ジェンダーバリアント(Gender Variant)

variant:異なる
社会の伝統的なジェンダー規範とは異なるジェンダーまたはジェンダー表現。

ジェンダーノンコンフォーミングと似たような意味で使われていて、同じく
ジェンダーとは関係なく
性別や性自認に関係なく、
ジェンダー表現が社会の伝統的なジェンダー表現の方式と異なる場合、
ここに属します。

 


ジェンダーニュートラル(Gender Neutral)

neutral:中立的な
中立的なジェンダー。

女性と男性をある線状の両端に置いて、その中央にあると感じたり、または
女性または男性の性別とは関係のない中立的なジェンダーであると感じます。

 


今回の講座も皆さんの役に立てることを願っています。

では、次回の講座で会いましょう♥
ハッピープライド!

続けて[第23回]を読む:https://trponline.trparchives.com/magazine/lgbtqcourse/17370/

※本連載は24回で完結します。各回個別の解説だけでなく、全体を通して、LGBTQ+について、少しでも理解が深まればと考えています。

※LGBTQ+に関する用語や定義等は、新しい研究成果やものの見方、知見によって更新されていくものです。また、考え方や立場などによって見解が異なる場合もあるでしょう。これが「正解」という明確な答えがないことは承知しつつ、なるべく一般的で、できるかぎり新しい見解を取り入れられるよう努めていきたいと思っています。その点、ご理解ください。

原文:YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)
JLIPSという名前でユーチューブ活動をしていて、ジェンダーとセクシュアリティに関するブログである마성의 게이を運営している。
( Youtube:http://youtube.com/jlipss / Blog:http://blog.naver.com/queerdigger
日本語訳:on Lee(TRP運営スタッフ)

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