(4)投票する。
日本で、政治家になること以上の、とにかく、最大の社会参加です。準備も要りません。静かに、一人だけでできます。奇しくも、7月21日は参議院選挙! 絶対行こうねー!
●朝日新聞「朝日・東大谷口研究室共同調査」では、地域とテーマで候補者の意見を一覧できますので、是非、一回見てみてください。

(5)募金をする。
100円でも、10円でも良いんです。自分が良いなと思うNGOやNPOを、自分のできる分だけ応援する。10円募金すれば、10円分だけ、社会と近くなれます。クラウドファンディングなどで、最近、寄付のハードルが下がりましたね。 奇しくも、7月21日までサウザンブックス社さんでは、レズビアンが主人公のヤングアダルト作品『The Miseducation of Cameron Post』の出版クラウドファンディングが行われています! 是非見てみてください。

以上、社会と繋がってるって確かめる簡単な方法を5つ紹介しました。そうすると、真夜中にちょっと暗い気持ちになっても、「私だって、頑張って選挙行ったし、難民支援してるもん……」と、心のつっかえ棒になってくれるでしょう。

さて、今回紹介する本は、私たちが、社会に生きる人間であることを認識させてくれる物語です。

キャット・クラーク『パンツ・プロジェクト』(あすなろ書房)は勇気ある中学生たちが、校則を変えるキャンペーンを行うYA小説。主人公のリヴは、制服のスカートがどうしても嫌で、制服の規則を変えるように校長に求める活動をはじめます。おかげで友達と疎遠になったりして、キャンペーンも順調とは言えませんが、大人たちを巻き込みながら、誰もが、自分の姿を偽らなくても良い学校を目指します。安心して読めるハッピーエンドな物語です。 自分は課題をうまく解決したり、努力すれば目標を達成できるという自信を「自己効力感」と言います。日々の小さな積み重ねが、リヴのまぶしすぎるほどの自己効力感を支えているのです。

キャット・クラーク『パンツ・プロジェクト』(あすなろ書房)

1 2 3 4
< >

バックナンバー