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台湾の同性婚法制化から何を学ぶか

台湾の同性婚法制化から何を学ぶか

コラム/エッセイ

2020.04.10

第10回(最終回):台湾から何を学ぶか

  昨年5月24日から同性間でも結婚できるようになった台湾について、これまで9回にわたって紹介してきた。いよいよ最終回となった今回は、これまでの連載を総括し、台湾がなぜアジア初の同性婚法を実現できたのか、日本は台湾から何を学ぶべきかを考えたい。 特別な外国としての台...

コラム/エッセイ

2020.03.10

第9回:台湾の同性婚法に残された課題

  台湾では昨年5月24日から「司法院釈字第748号解釈施行法」(以下、同性婚法という)が施行された。これで同性間でも法律上、婚姻が成立するようになり、いわゆる「婚姻平等」が達成されたとされる。しかし、なお異性間の婚姻との間にはいくつかの重要な違いが残っている。その意味では同性婚...

コラム/エッセイ

2020.02.11

第8回:婚姻平等実現までの運動の歩み

 今回は2019年の婚姻平等化の実現に至るまでの台湾の運動が、どのような歩みを経てきたかを振り返りたい。その前に2019年の戸籍を事務統轄する内政部の公式統計が公表されているので、台湾における同性婚元年の制度利用状況をまとめておく。 2019年台湾での同性婚登録状況  ...

コラム/エッセイ

2019.11.12

第7回:レインボーシティ台北——「同性婚元年」の台湾プライド開催

レインボーに染まる台北  2019年10月、台北には6色のレインボーが街中にあふれていた。台湾の玄関口、桃園国際空港の入国ゲートをくぐると、「Welcome to Taiwan Pride」と記したレインボーのパネルが、まずすべての入国者をお出迎えしてくれた。いまやゲイタウンと...

コラム/エッセイ

2019.10.18

第6回:台湾婚姻平等化運動のパイオニア——祁家威、闘いの軌跡

パイオニアの生い立ち  台湾における婚姻平等化のプロセスを振り返るとき、40年以上も前からたったひとりで同性間の婚姻を求め続けてきた人物、祁家威の存在を忘れることができない。祁氏は近年、台湾各地で開催されるLGBTのパレードでは、必ず参加者を見下ろす高いところに立って、レインボ...

コラム/エッセイ

2019.09.28

第5回:同性婚法制化に向けた法案審議のあゆみ

台湾と人権問題  台湾はアジアではじめて同性間の婚姻の法制化を成し遂げ、台湾外交部が「アジアにおける人権の灯台」たることを誇らしげに宣言したことは、この連載第2回でも紹介した。台湾でLGBT(台湾華語で「同志」)というマイノリティの問題が人権という角度から議論されてきた背景には...

コラム/エッセイ

2019.09.06

第4回:国民投票での大敗北——アンチ派との最後の攻防

大法官解釈と国民投票  2017年5月24日の司法院大法官748号解釈が、同性間に婚姻を成立させていない現行民法を違憲と判断し、法制定ないし改正を関係機関に命じたことで、台湾における同性婚をめぐる論議は完全に決着したかに見えた。2年以内に法改正が行われなければ、現行法に...

コラム/エッセイ

2019.08.18

第3回:司法(憲法裁判所)による同性婚問題の決着

同性婚実現の方式  台湾はメキシコを含めると世界で27番目に、そしてアジアでは初めて、同性間でも法的な婚姻を成立させた国となった。これらの国々で異性間限定を解除し、同性間にも差別なく法的婚姻を開放することを決定づける手法には、大きく分けてふたつの方式がある。ひとつは...

コラム/エッセイ

2019.07.29

第2回:同性婚法の成立と法のあらまし

同性婚法の成立  台湾で今年5月24日から施行された同性婚法の正式名称は、「司法院釈字第748号解釈施行法」という。これには台湾の憲法裁判所に相当する司法院大法官会議が、同性間の婚姻を規定していない現行民法の合憲性について、2017年5月24日に示した第748号解釈を施行す...

コラム/エッセイ

2019.07.18

第1回:同性でも結婚できるようになった台湾

待ちに待った結婚届  去る2019年5月24日午前8時、私は台北市中正戸政事務所へ向かった。この日から台湾全域で司法院釈字第748号解釈施行法(いわゆる同性婚法)にもとづいて、性別が同一の両当事者間でも結婚の登録が受け付けられるのを、この目に焼き付けるためである。台湾で...

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