みなさん、こんにちは。『プライド・アムステルダム』も終わり、オランダの夏も終わろうとしています。日本は猛暑と聞きますが、こちらは摂氏20度から24度程度で、ともすると若干の肌寒さすら感じるほどです(やや嫌味な感じでしょうか)。妻のアメリカ出張に伴い、日本からまた母が2週間ばかりやって来ましたが、「いや~、アムステルダム、快適だわ~。日本の暑さに戻りたくない~」と言っていました。

母が見たいとせがむので見に行ったフェルメール《真珠の耳飾りの少女》。

今日は、あと数か月で4歳になる長女の話をしたいと思います。娘の幼稚園はオランダ語と英語のバイリンガル教育です。園児の親御さんは、保育園の時と同じように(連載第3回)多文化・多言語です。アジア人は私たちだけで、娘と日本語で話をしていると、別の同級生が不思議そうに見ています。「ねえ、何語でお話ししているの?」。娘は英語で(時にはオランダ語で)自慢げに答えます。「お母さんとは日本語で話すの」と。一方、そのお友達も負けじと、「私はお母さんとお父さんとはクロアチア語で話すよ」と英語で言い返します。オランダだからと言ってオランダ語を話す人ばかりではないし、英語を話さない人もいる。他の言語を話す人もいるということを、子供たちは自然に理解しています。私が小さいころ、こんな環境は想像もできなかったけれど、これが娘の日常です。

図書館でぬいぐるみに同化する娘。

図書館の貸し出し・返却はデジタル化。

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